Data Analystのメモ帳

機械学習とかデータ分析とかしているData Analystのメモ帳です

データ分析者の需要の変化

 データ分析を仕事にしていると「流行りだし引く手数多でしょ」とか「バブルが終わったからもう仕事がなくなるかもね」なんて言われます。分析者として働く人間としてここらへんの感覚がすごいズレていることを日々感じるのでメモとして書き残します。あくまでも個人の感覚なのでご了承ください。

 

まず、そもそもとして、分析者という分析を専門に行う人材が大量に雇用されるということがありえないです。これは分析者とは何かを作ったり売ったりする人ではなくバックオフィス業務であるため大量に雇用する意味がないからです。そのため企業規模に応じて雇用される人数が自ずと決まってしまいます。具体的にどれくらいかと言われるとケースバイケースなので一概に言うことは難しいですが、せいぜい1~5%程度の人数比でしょう。外部に委託するケースを考えても予算としては同じようなものになると思います。分析以外の業務をしている人のほうが圧倒的に多いのです。

とはいえ、実際にデータ分析というものが流行し需要が大きく生まれたことは事実です。事実なんですが、それは消えつつあります。数年前のAI・DSブームに伴って人材の需要は大きく高まりましたがそれは期間限定の雇用需要であり継続的なものではなかったように見えます。新設されたDX部門が閉鎖されて他の部署に飛ばされたりクビになったなんて話は珍しくありません。業務委託でプロジェクトが動いていたならばプロジェクトの終了に伴って需要も消滅します。DXプロジェクトと呼ばれながらデータの分析なんてほとんどやっていなかったなんてものすらよく耳にしますね。

それでは、バブルの崩壊に伴ってデータ分析という仕事は今後消滅するのでしょうか?私はNOだと考えています。データ活用の流行によりデータを活用した経営やマネジメントは浸透しつつあり分析者の需要が生まれています。データを分析・活用し実際に会社をよくしている人たちです。これはバブルではない地に足のついた確かな需要です。

バブル期の分析者需要とこれからの分析者の需要で違うポイントは、データ分析者を求める側がブームにのった "にわか" ではなく確かな実力をもつ分析者を求めているという点です。バブル期では需要も供給も「データを分析している」という広告を売り買いしていました。そのような嘘っぱちの時代は終わり、データ分析することで発生する価値を売買する世界になるということです。

確かにバブルは崩壊し前ほど市場拡大の勢いはないかもしれません。しかし、ゆるやかに需要は拡大しまじめに価値を提供できる実力者が評価される世界になりつつあります。この状況、私は手放しに明るいとは言い難いですが真っ暗というほど悪くはないとおもいます。